ロゴマーク制作とブランド構築
企業と顧客との関係性を豊かにするデザイン。そのための土台がロゴマークと位置づけられます。
ロゴマークを中心に企業の事業スタイルをデザインすることで、企業の独自性を高め、社会への貢献を目に見えるようにできるからです。それが《ブランディング》とよばれる考え方です。
《ブランディング》は、社会や顧客への約束を見えるようにするだけでなく、企業文化を未来へと育み、社員同士の結束を高めて現在の立ち位置を強くする大きな価値となります。
ロゴマーク=〈約束〉の視覚化
企業と、そのロゴマークとの関係性を考えると、とても示唆に富むことがわかります。
たとえば、世界展開しているエネルギー企業のマークがなぜ貝殻なのでしょうか。また、デジタルソリューションをリードしているメーカーのマークが、なぜ林檎なのでしょうか。
優れたロゴマークのデザインは、感性や芸術性だけで作られているわけではなく、そこには理念の言語化と緻密な論理が共存し、幾何学をベースとした造形理論を元に、美観を考え抜いて形態設計されていることに気づきます。
立ち止まって考えてみれば、『ロゴマークが無くても事業はできる』という事実があります。
必要なものは『社名(屋号、商号)、事業名』なのです。
ではなぜ、企業にはロゴマークがあるのでしょうか。
それは、企業の品質の証しだからです。
商品自体に、商品の包装に、また会社案内やウェブサイトにロゴマークを掲載すること。それらはすべて、企業から顧客への品質という約束の明示としてあります。
そんな企業の思いが、ロゴマークとなって表れています。
ブランディング=企業のトータルな視覚情報
どれだけデジタルが発達しても、実生活で必要とされるものは『使うもの』です。それは手に取る商品や、食事、居住環境、提供されるサービスという『目に見えるもの』です。
小売店で販売されないようなBtoB商品であったとしても、その商品を顧客に届けるための包装資材は必要です。手に取れる商品ではないサービスでも、看板や名刺や伝票があり、従業員は制服を着用しています。そこに自社のロゴマークを掲載することは、顧客への信頼性の明示として大切な役割を果たしています。
それら、企業のロゴマークを中心にした視覚情報を顧客や社会に提示することを、『ブランディング』と呼ぶようになりました。かつて1990年前後に日本で流行した『CI(コーポレートアイデンティティ)』と似ています。おおまかにいえば、『CI』が企業側の価値発信に軸が置かれていたことに対し、『ブランディング』は企業と顧客との信頼構築に軸が置かれていることが違いかもしれません。
『ブランディング』という言葉から、いわゆるファッションやコスメから感じられる『ブランド』を連想される場合、『自社にブランドはありません』と考えられる経営者の方もいらっしゃるかもしれません。
その場合、次のようにお考えいただければと思います。
『顧客から商品(サービス)を見た場合、そこに明示されている名称で購入を判断している』というように。
その《名称》や《名称から感じる印象》による判断基準こそ信頼性であり、それが『ブランド』という意味になります。
そう考えますと、すべての企業にとって、まず《自社名がブランドです》、ということができます。
『ブランディング』とは、顧客との信頼関係を、企業ロゴマークを中心にして視覚的に構築することです。
経営戦略としてのブランディング
ブランディングの活用は、現在のロゴマークを顧客利便に沿うように展開する手法と、刷新(もしくは新設)して事業と顧客との関係性を高める手法と、大きく二つに分かれていると考えます。
企業名、事業名、商品名、それらさまざまなロゴマークを活用した視覚上の経営戦略は、そのまま企業資産ともなり、次世代へと継承されます。
ブランディングには、企業それぞれの固有性があります。取り組み方によっては、ブランディングは大きな実務になりますが、まずはロゴマークのデザインから始めたいというご相談を多くいただいています。
ロゴマークの見直しや新規制作など、ブランディングは是非私たちにお声がけくださいますと幸いです。
豊富な経験と実績から、最適なご提案をさしあげたく思っております。
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